マッテアとマルコの家

勤務している前橋聖マッテア教会や新町聖マルコ教会の情報及び主日の説教原稿並びにキリスト教信仰や文化等について記します。

『ホイットニー・ヒューストン「アイ・ゴー・トゥ・ザ・ロック」に思う』

 前々回のブログでホイットニー・ヒューストン「オールウェイズ・ラヴ・ユー」について記し、特にその週の主日の中心聖句「私はいつもあなたがたと共にいる」との関連について思い巡らしました。
  ホイットニー・ヒューストンは、直接神を讃美する曲も歌っています。最近、彼女のゴスペル・ソングだけを収録したアルバムが発売され、私も購入して聞いています。「ゴスペル・オブ・ホイットニー・ヒューストン」です。

 このCDの1曲目が「アイ・ゴー・トゥ・ザ・ロック I Go To The Rock」で、この曲は先主日福音書箇所のマタイによる福音書9章13節前半「『私が求めるのは慈しみであって、いけにえではない』とはどういう意味か、行って学びなさい。」の聖句と関連があるように私には思えるのです。
 ホイットニー・ヒューストン「I Go To The Rock」は下のURLで彼女のライブを聞く(見る)ことができます。
https://www.youtube.com/watch?v=revyEUoV-AI

「I Go To The Rock」の歌詞と和訳を下に示します。

 「I Go To The Rock」

 Where do I go? When there's nobody else to turn to
 Who do I talk to? When nobody wants to listen
 Who do I lean on, When there's no foundation stable
 I go to the rock 
 I know he's able,  I go to the rock
 他に頼る人がいないとき、私はどこに行きますか?
 誰も耳を傾けてくれないとき、誰と話せばいいですか?
 不安な気持ちが続くとき、私は誰に頼りますか?
 私は岩に行きます。
 私は彼ができることを知っています、私はその岩に行きます。

*I go to the rock of my salvation I go to the stone that the builders rejected
 I run to the mountain and the mountain stands by me
 When the earth all around me is sinking sand
 私は私の救世主である岩に行きます。それは創造主が拒絶した石。
 私は山に走り、山は私を支えます。
 私が地に包まれたとき、砂の中に沈んでいきます。

 On Christ the solid rock I stand
 When I need a shelter  I go to the rock
 キリストという強固な岩の前に立ち
 避難所が必要なとき、私はその岩に行きます。

 Where do I go? When the storms of life are threating 
 Who do I turn to? When the winds of sorrow blow
 And is there a refuge in the time of Tribulation
 I go to the rock
 I know he's able I go to the rock
 人生の嵐が脅かされているとき、私はどこに行きますか?
 悲しみの風が吹くとき、私は誰に目を向けますか?
 そして、苦難のときに避難所はありますか?
 私は岩に行きます。
 私は彼ができることを知っています、私はその岩に行きます。
 
*Repeat
  くり返し 

 ホイットニー・ヒューストンはコンサートではゴスペル・コーナーを設けて圧倒的な歌唱力でこれらの曲を歌ったそうですが、この曲もコーラスとの掛け合いのある、本格的なゴスペル・ソングとなっています。
「I Go To The Rock(私は岩に行きます)」のThe Rock(岩)とは何でしょうか? 「On Christ the solid rock I stand(キリストという強固な岩の前に立ち)とあるように、それはキリスト(救世主)であります。
 申命記 32章4節にこうあります。
「主は岩であり、主の業は完全でその道はことごとく正しい。主は真実の神で、偽りがなく正しく、まっすぐな方。」
 主イエス・キリストこそ、真実で正しい強固な岩であります。
 「誰も頼る人がなく話す人もなく不安な人生の苦難の時、避難所である岩(キリスト)に私は行く」というのが、このゴスペル・ソング「I Go To The Rock」の主旨と言えます。

 先主日の福音のマタイによる福音書9章13節前半はこうでした。
「『私が求めるのは慈しみであって、いけにえではない』とはどういう意味か、行って学びなさい。」
 ここの「学ぶ」はギリシャ語では「マンサノー」で、「教えを受けて学ぶ」ことを意味します。誰の教えかといえば、主イエス・キリストです。神の慈しみに気づくために、イエス様のもとに行き主の教えを学ぶことが求められていると考えます。
 私たちは、ホイットニー・ヒューストン「I Go To The Rock」のように岩である主イエス様のもとに行って、イエス様の教えを学んで参りたいと思います。