マッテアとマルコの家

勤務している前橋聖マッテア教会や新町聖マルコ教会の情報及び主日の説教原稿並びにキリスト教信仰や文化等について記します。

『ロッド・スチュワート「セイリング Sailing」に思う』

 前々回のブログで「ジェフ・ベックキリスト教」、特にその精神が表れているロッド・スチュワートとのジョイントの「ピープル・ゲット・レディ(People get ready)」について記しました。
 ロッド・スチュワートは高校から大学にかけて好きでよく聞いていました。フェイセズの一員としての来日公演(武道館)にも大学の頃に行きました。ロッド・スチュワートがサッカーボールを観客席に打ち込んだのには驚きました。
 ロッド・スチュワートにもキリスト精神にあふれる楽曲があります。それが「セイリング Sailing」です。私はこのCD(ベスト盤)で聞いています。ライナーノートには、ロッド自身の言葉で「イギリスではほとんど国歌のようになっている。サザーランド兄弟の筆になる」とありました。この曲は全英一位を記録しました。

  「セイリング Sailing」は以下のURL で聞く(見る)ことができます。ロイヤル・アルバート・ホールでのライブです。クワイヤー(合唱団)を従え、まるでゴスペル・ソングのようです。
https://www.youtube.com/watch?v=iQzB5T_B_iI

 「セイリング Sailing」の歌詞と訳はこうです。

I am sailing, I am sailing Home again cross the sea
I am sailing, stormy waters To be near you, to be free
私は航海する 航海する 再び故郷へ 海を渡って
私は航海する 嵐の海を あなたのそばに 自由を求めて

I am flying, I am flying Like a bird cross the sky
I am flying, passing high clouds To be with you, to be free
私は空を飛ぶ 空を飛ぶ 鳥のように 空を渡って
私は空を飛ぶ 高い雲を抜けて あなたのもとに 自由を求めて

Can you hear me, can you hear me Through the dark night, far away
I am dying, forever crying To be with you, who can say
聞こえますか 私の声が 闇夜を抜けて 遠くから
死の淵にあっても 永遠に叫び続ける あなたのもとに そうなれるか誰にも分からないけど

We are sailing, we are sailing Home again cross the sea
We are sailing stormy waters To be near you, to be free
私たちは航海する 航海する 再び故郷へ 海を渡って
私たちは航海する 嵐の海を あなたのそばに 自由を求めて

Oh Lord To be near you, to be free Oh my Lord
To be near you, to be free Oh my Lord
おお主よ
あなたのそばに 自由を求めて

 当初は、「海を越えて愛する人のもとに行く」というラブソングのようにもとれますが、「死の淵にあっても永遠に叫び続ける」とか「おお主よ あなたのそばに自由を求めて」という歌詞から、この曲は聖歌・讃美歌の一種と考えられます。
 原曲の作詞・作曲者のサザーランド兄弟もこう言っています。
Most people take the song to be about a young guy telling his girl that  he's crossing the Atlantic to be with her. In fact, the song's got nothing
  to do with romance or ships; it's an account of mankind's spiritual 
  odyssey through life on his way to freedom and fulfillment with the 
  Supreme Being. (多くの人々はこの歌を、彼女に会うため大西洋を航海し  ている若い男が彼女に語りかける歌だと解釈している。実際には、この歌は 恋愛や船旅とは何も関係がない。これは生涯を通して自由と神の成就へと至 る人類の霊的な放浪の話である。)』
 この曲のこのようなテーマのゆえに、全英一位になり第二の英国国歌となったのだと思いました。
 
 詩編89編10節にこうあります。
『あなたは荒れ狂う海を治め 高波が起こるとき、これを鎮めます。』
 人生の荒海に出会ったとき、主なる神がこれを鎮めてくださることをおぼえ、主に信頼して、日々過ごしていけるよう祈り求めたいと思います。