マッテアとマルコの家

勤務している前橋聖マッテア教会や新町聖マルコ教会の情報及び主日の説教原稿並びにキリスト教信仰や文化等について記します。

「エリザベス女王葬送式」に思う②

 前々回のブログで「エリザベス女王葬送式」について記し、前回のブログに掲載した先主日の説教でもそこで歌われた聖歌について言及しました。これまで葬送式で参列者により歌われた3曲のうち2曲について既に語りました。今回は最後の一曲について思い巡らしたいと思います。
 それは、カンタベリー大主教ジャスティン・ウェルビー師父の告別の辞の前に歌われた“Love Divine, all Loves Excelling”(聖歌491、曲は95,341)です。次のURLで「エリザベス女王葬送式」での映像を見る(聞く)ことができます。
https://www.youtube.com/watch?v=DzG2Wl4PrV0

 「エリザベス女王葬送式」は音楽、特にウェストミンスター寺院聖歌隊の演奏が素晴らしかったと思います。この葬送式の後、私はウェストミンスター寺院聖歌隊のこのCDを聞き続けています。

 このCDはいつだか失念しましたが、ウェストミンスター寺院売店で購入した物で、葬送式で歌われた3曲のうちの2曲(“The day thou gavest, Lord, is ended”と“Love Divine, all Loves Excelling”)も収められています。

“Love Divine, all Loves Excelling”の英語原詩は以下です。

1 Love divine, all loves excelling, Joy of heaven to earth come down;
 Fix in us thy humble dwelling; All thy faithful mercies crown!
 Jesu, Thou art all compassion, Pure unbounded love Thou art;
 Visit us with Thy salvation; Enter every trembling heart.

2 Come, Almighty to deliver, Let us all Thy life receive;
 Suddenly return and never, Never more Thy temples leave.
 Thee we would be always blessing, Serve Thee as Thy hosts above,
 Pray and praise Thee without ceasing, Glory in Thy perfect love.

3 Finish, then, Thy new creation; Pure and spotless let us be.
 Let us see Thy great salvation Perfectly restored in Thee;
 Changed from glory into glory, Till in heaven we take our place,
 Till we cast our crowns before Thee, Lost in wonder, love, and praise!

 聖歌第491番の歌詞はこうです。

1 天(あめ)なる喜び こよなき愛を  たずさえ降れる イェス キリストよ
  救いの恵みを あらわに示し  乏(とも)しき心に 宿らせたまえ

2 命を与うる 主よ とどまりて  われらの心を 主のものとなし
  朝(あした)に夕べに 祈りをささげ たたえの歌をば 歌わせたまえ

3 われらを新たに 造り清めて  栄えに栄えを いや増し加え
  み国に昇りて み前に伏す日  み顔の光を 映(うつ)させたまえ

 この聖歌の歌詞は、チャールズ・ウェスレーが書いた6,500を超える聖歌(賛美歌)の一つです。1747年に書かれたこの賛美は、キリスト教教理の様々な要素に触れています。この聖歌では、キリストの受肉に見られる神の愛を大きく讃え、その後に清めについて触れています。2節では、神様を信じる一人一人の体に宿る聖霊の真理を強調し、3節では、私たちの信仰が栄光と共に増し加えられるように語っています。さらに「み国に昇りて み前に伏す日 み顔の光を 映させたまえ」とあるように、死後の光明を祈っています。

 この聖歌からヨハネの手紙一4:9の聖句を思い浮かべます。
「神は独り子を世にお遣わしになりました。その方によって、私たちが生きるようになるためです。ここに、神の愛が私たちの内に現されました。」
 父なる神様は、私たちを愛するがゆえに独り子イエス・キリストをこの世に遣わされました。それはすべての人の救いのためです。
 エリザベス女王葬送式の最後にこの歌が歌われたのも、一人女王のためでなく、人類すべての救いを願ってだったように思います。

 私たちがなすべきことは何でしょうか? それは先主日のテーマだった神様に頼る、神様に委ねるということではないでしょうか?
 それぞれの人生の中で、神様の愛がこのように私たちを支配してくださり、すべてを神様に委ねるよう祈り求めたいと思います。