マッテアとマルコの家

勤務している前橋聖マッテア教会や新町聖マルコ教会の情報及び主日の説教原稿並びにキリスト教信仰や文化等について記します。

『ハレルヤブックセンター支援委員会に思う』

 本日午後5時半から第5回前橋ハレルヤブックセンター支援委員会が福音伝道教団前橋キリスト教会であり、参加しました。ハレルヤブックセンターは前橋にあるキリスト教書店で、2019年5月に開店しました。このような本格的なキリスト教書店は群馬県で唯一です。このホームページをご覧ください。
http://maebashi-hallelujah.net/

 私は昨年からこの書店の支援委員になっています。この書店には様々な期待があります。今日は私が支援委員会開会の辞を述べましたが、その中でもそのことに言及しています。お読みいただければ幸いです。

<第5回前橋ハレルヤブックセンター支援委員会開会の辞>

 お祈りいたします。
「主よ、わたしの岩、わたしの贖い主、わたしの言葉と思いがみ心にかないますように。(詩19:14) 父と子と聖霊の御名によって。アーメン」

 この4月から前橋聖マッテア教会の牧師となりました、日本聖公会司祭のマルコ福田弘二です。

 最初に聖書をお読みします。今日はこの聖書、以前の新改訳でお読みします。

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なお、この聖書は今から40年ほど前に、グアムからの短波ラジオ放送局KTWRの番組「太平洋の声」より贈呈されたものです。私はその中のの「牧師の書斎から」という羽鳥純二先生の番組にハガキを書いて、この聖書をいただいたのでした。刻印もあります。
 今回のみ言葉は、マタイによる福音書11章28節-30節としました。よく知られている聖句です。お読みします。     

『すべて、疲れた人、重荷を負っている人は、わたしのところに来なさい。私があなたがたを休ませてあげます。
 わたしは心優しく、へりくだっているから、わたしのくびきを負って、わたしから学びなさい。そうすれば、たましいに安らぎが来ます。 
 わたしのくびきは負いやすく、わたしの荷は軽いからです。』

 私は「マッテアとマルコの家」というブログを開設していますが、その最新
の記事『ルイ・アームストロングの音楽とキリスト教(3)』でも、黒人霊歌「誰も知らない私の悩み Nobody Knows the Trouble I've Seen」と関連して、この聖句について言及しました。

 イエス様は「すべて、疲れた人、重荷を負っている人は、わたしのところに来なさい。私があなたがたを休ませてあげます。」とおっしゃっています。
 星野富弘さんはじめ、多くの人を信仰に導いたみ言葉です。
 私たちの悩みや苦難を分かってくださるイエス様のところに行けば、私たちは休ませていただけるのです。
 続いてイエス様は、御自分を「心優しくへりくだっている」とおっしゃいます。ここで「心優しく」と訳されたギリシャ語は「プラウス」で、本来の意味は「自分も抑圧されていながら、それに負けずに苦しむ仲間に優しくすること」です。イエス様は苦しむ私たちにそのように関わってくださるのです。
 さらにイエス様は「わたしのくびきを負って、わたしから学びなさい。そうすれば、たましいに安らぎが来ます。」とおっしゃっています。「くびき」とは畑を耕すために牛二頭の首にかける木材です。頸引きが縮まって「くびき」と言うようになりました。「わたしのくびきを負って、わたしから学びなさい。」とは「イエス様と一緒にくびきを負って、イエス様のリードに従って歩みなさい」ということです。そうすれば「たましいに安らぎが来る。」というのです。なぜなら「わたしのくびきは負いやすく、わたしの荷は軽いから」です。
 イエス様のくびきを負う、つまりイエス様と結ばれることで魂に安らぎが来るのです。ここに深い真理があります。イエス様のくびきを負うことはイエス様と共にくびきを負うことであり、それはイエス様が私たちの重荷も一緒に負ってくださるということです。これは大きな福音です。

 私は本日、イエス様と一緒に負う「くびき」の象徴であるラウンドカラー(別名ドッグカラー)を身に着けていますが、私の重荷をイエス様が負ってくださる恵みに感謝すると共に、イエス様の重荷も負い、さらには、疲れた人・重荷を負う人のくびきも負うことができるよう、祈り求めたいと思います。

 ハレルヤブックセンターに私が望むのは、疲れた人、重荷を負う人がそこで休み、魂が安らぐことのできる場であることです。そして、それにとどまらずに、「くびき」のように、その人々を真の癒し主であるイエス様に結ぶこと、さらに、キリストの体である教会に結ぶことを期待いたします。それにより、疲れた人、重荷を負う人は「永遠の命」に至るのであります。
 私は、本日の支援委員会で、その大きな願いに向けての話し合いもなされることを期待しています。

  最後に、支援委員会の開会にあたりお祈りいたします。
『主よ、あなたは変わることのないみ恵みによって私たちに先立ち、絶えることのないみ助けによって私たちを伴ってくださいます。
 あなたのいつくしみのうちに始める第5回前橋ハレルヤブックセンター支援委員会をあなたの祝福によって終わることができますように。
 私たちが初めから終わりまで常に主に頼り、み名の栄光を現し、ついに永遠の命に至ることができますように、主イエス・キリストによってお願いいたします。 アーメン』

 

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前橋ハレルヤブックセンターの外観