マッテアとマルコの家

勤務している前橋聖マッテア教会や新町聖マルコ教会の情報及び主日の説教原稿並びにキリスト教信仰や文化等について記します。

『ジャニス・ジョップリン「Work me Lord」に思う』

 少し前になりますが、去る10月4日はジャニス・ジョップリンの命日でした。その日のNHK深夜便「ロマンチックコンサート」は彼女の特集でした。ジャニスの曲で一番印象深いのが「Work me Lord」です。私はこのCD「コズミック・ブルースを歌う」で聞いています。

 私は、映画「ウッドストック」でジャニス・ジョップリンに注目しました。以下のURLでその映像を見ることができます。「Work me Lord」を熱唱しています。
ttps://sp.nicovideo.jp/watch/sm18237002
 ソウルフルな歌声で、彼女は少女期に地元の聖歌隊に参加していたそうで、ゴスペルの香りも感じます。

「Work me Lord」の歌詞と和訳を下に示します。

Work me Lord, work me Lord. Please don't you leave me,
I feel so useless down here With no one to love
Though I've looked everywhere
And I can't find me anybody to love,
To feel my care.
私を働かせてください、主よ。どうぞ私から去らないで、
誰も愛する人がいないなんて ひどく無用者のように感じる、
そこら中探したけれど、誰も愛すべき人を見つけられなかった、
私の傷をいやしてくれる人を。

So ah work me Lord, whoa use me Lord, 
Don't you know how hard it is Trying to live all alone.
Every day I keep trying to move forward, But something is driving me, oh, back,
Honey, something's trying to hold on to me, To my way of life.
だから、ああ、私を働かせてください、主よ。
どんなに辛いか知らない、たった一人で生きていこうとすることが。
毎日私は前に進もうとしてる、でも、何かが私を後ろに引き戻す、
ハニー、何かが私を捕らえて離さない、私の人生を。

So don't you forget me down here, Lord, Ah, ah, don't you forget me, Lord.
Well I don't think I'm any very special Kind of person down here, I know better,
But I don't think you're gonna find anybody,
Not anybody who could say that they tried like I tried, 
The worst you can say all about me Is that I'm never satisfied. Whoa.
だから、どうぞ私を見放さないで、主よ。ああ、どうぞ私を忘れないで。
ええ、私には何も特別なところはない、そのことはよく分かっている、
けれど、あなたは見つけられやしない、
私がした努力ほどに努力した人間は誰もいない
あなたが私に言った中で一番ひどいのは、私が絶対に満たされないだろうという言葉。

So honey don't you go and leave me, Lord,
Honey, don't you go off and leave me, Lord.
Can't I show you how hard it is Trying to live when you're all alone.
Everyday I keep pushing, Keep trying to move forward
But something is driving me, oh, back, And something's trying to hold on to me,
To my way of life, why.
だから、ハニー、私から去らないで、主よ
ハニー、私から離れたり、去らないで、主よ。
たった一人で生きていくことがどんなに辛いか分からない。
毎日私は足を踏み出す、前に進もうとし続ける
でも何かが私を後ろに引き戻す、そして何かが私を捕らえて離さない
私の人生を、なぜ?

Oh please, please don't you go and forget me, Lord
Now don't forget me, Lord
どうか私を置いていったり、忘れたりしないで、主よ
さあ、私を忘れないで、主よ

 ジャニスは、心から主に「私を働かせて、私を見放さないで、私を忘れないで。」と叫んでいます。彼女は「何かが私を捕らえて離さない」と気づいていますが、それは「主なる神である」と考えます。

 ローマの信徒への手紙15章17節にこうあります。
「そこで私は、神のために働くことを、キリスト・イエスにあって誇りに思っています。」
 神のために働くことこそ、私たちの誇りなのです。
 ヨシュア記1章5節はこうです。
「あなたの命の続くかぎり、誰一人あなたの前に立ちはだかる者はいない。私がモーセと共にいたように、私はあなたと共にいる。あなたを見放すことはなく、あなたを見捨てることもない。」
 「私はあなたと共にいる」と主はヨシュアにこう言われましたが、それは私たちにも言っていることです。
 さらに、イザヤ書49章15節にこうあります。
「女が自分の乳飲み子を忘れるだろうか。自分の胎内の子を憐れまずにいられようか。たとえ、女たちが忘れても私はあなたを忘れない。」
 いかなる時も、主なる神は私たちを忘れることはないのです。

 ジャニスの「私を働かせて、私を見放さないで、私を忘れないで。」との主への叫びは、私たちの叫びでもあります。そして、神は私たちを見放すことも忘れることもありません。日々、神のために働くことができるよう祈り求めたいと思います。
 ジャニス・ジョップリンの「Work me Lord」から、このようなことを思い巡らしました。