マッテアとマルコの家

勤務している前橋聖マッテア教会や新町聖マルコ教会の情報及び主日の説教原稿並びにキリスト教信仰や文化等について記します。

ロジェ・ワーグナー合唱団「神のみもとに(Soon I will be done)」に思う

 前々回のブログで高崎芸術劇場でのロジェ・ワーグナー合唱団のコンサートや感動した黒人霊歌「深い河(Deep River)」について記しました。
 あらためてこのコンサートはバラエティに富む楽しい内容だったな、と思いました。

  特に、このコンサートでのアンコールの一曲「神のみもとに(Soon I will be done)」はこの合唱団の面目躍如たる演奏でした。ロジェ・ワーグナー合唱団「神のみもとに(Soon I will be done)」は下のURLから聞くことができます。スインギーなフレージング、フォルテとピアニッシモの使い分けが見事です。
https://www.youtube.com/watch?v=hsGCSlhTlQs&list=PLbsOdy_WkWqp8T9rFk4YMAPMaS0quEFUz&index=2

 歌詞と和訳を示します。

Soon I will be done-a with the troubles of the world,
Troubles of the world,
The troubles of the world.
Soon I will be done-a with the troubles of the world.
Goin' home to live with God.
もうすぐこの世の苦しみは終わるだろう。
この世の苦しみよ、
この世の苦しみよ。
もうすぐこの世の苦しみは終わるだろう。
故郷に帰り、神様と暮らすんだ

No more weeping and a-wailing,
I'm goin' to live with God. 
もうこれ以上、苦しんだり泣いたりする事はない。
だって、神様と暮らすんだ。

I want to meet my mother,
I'm goin' to live with God. 
どうか、お母さんに会いたい。
神様と暮らすんだ。

I want to meet my Jesus,
I'm goin' to live with God. 
エス様に会いたい。
神様と暮らすんだ。

 アメリカ大陸で奴隷として苦しい生活を余儀なくされた黒人たちが、死によってそれから解放されるという切なさと共に、神への信仰を心の拠り所としたことが伝わってきます。
 先日、19日(月)にマッテア教会信徒の姉妹の葬送式が執り行われました。その説教の中で『キリスト教では、私たちは父なる神様のいる天の御国からこの世に送られ、この世の生を終えたとき故郷であるその国に帰ると考えております。そこで「帰天」という表現をしています。』と話しました。

「神のみもとに(Soon I will be done)」の中に『Goin' home to live with God(故郷に帰り、神様と暮らすんだ)』とありますが、それがキリスト教の死生観です。私たちは、死んだ後は神様の家に帰り、その場所にずっといるのであります。
 ロジェ・ワーグナー合唱団「神のみもとに(Soon I will be done)」から、このようなことを思い巡らしました。