『讃美歌「小さなかごに」に思う』
先主日、説教ではテーマと関係する讃美歌第二編第26番「小さなかごに」を紹介し、本田路津子のCDを聞いてもらいました。
讃美歌「小さなかごに」を初めて聞いたのは、15年以上前の「神奈川県キリスト教学校合同フェア」ででした。当時、息子が横浜市内のある女学校に勤めていた関係でこのイベントに参加し、アトラクションでその学校の聖歌隊がこの曲を歌い「いい賛美歌だな」と思ったことをおぼえています。
https://www.youtube.com/watch?v=QQPYBCyQQ6o
この賛美歌はプロテスタントの教会や日曜学校で行っている「花の日礼拝」等で歌われているようでした。
この曲については、この本『大塚野百合著「子どもの賛美歌ものがたり-イエスさまいるってほんとかな」』に取り上げられています。

讃美歌「小さなかごに」は、小さな優しい業(わざ)をも神様は用いて人々の人生を明るくしてくださる、という歌です。原曲名は「Little Deeds(小さな行い)」です。以下は、大塚野百合のこの本から得た情報です。
作詞者はアリス・ジーン・クリーター(1871-1926)で、英国のマン島で生まれ、1880年前後に家族とともに米国へ移住し、オハイオ州クリーヴランドに定住しました。その後、 1915 年頃までニューヨーク市で学校教師を勤めました。彼女は日曜学校用の讃美歌を200曲以上作詞し、讃美歌496番「うるわしの白百合」も彼女の作詞です。
作曲者はグラント・コルファックス・テュラー(1869- 1950)で、彼は米国コネチカット州ボルトンで生まれました。彼の父親は、南北戦争で負傷し身体障害者となり働くことができず、母親は彼が2 歳のときに亡くなったため家族は離散し、教育や宗教的訓練も受けられないまま羊毛工場や靴屋の店員として働きました。彼は19歳の時、コネチカット州ウォーターベリー近郊でのキャンプ集会でキリストに出会います。それから彼はニュージャージーのハケッツタウン・アカデミーで学んだ後、メソジスト教会の牧師に任命されました。悲しみと苦難の人生を経験した彼は、彼の歌と詩で何百万人ものアメリカ人に喜びをもたらし続けました。
「小さなかごに(Little Deeds)」の原語歌詞を示します。
1. Just a dainty basket Filled with autumn bloom,
Yet it brought the sunshine To a darkened room;
All the week seemed brighter For those shining hours,
Laden with the sweetness Of the smilling flow'rs.
※ Chorus
Let us all be helpful; Let us live to bless;
Little deeds of kindness Magic pow'r possess.
Scatter beams of sunshine, O'er the darkest way;
Soon the midnight gloom shall change To brightest day.
2. Just a sweet birdcarol Trilled upon the air,
Yet a heart was lightened Of its load of care;
Like a heav'nly message Seemed that little strain;
Sunshine, hope and courage All came back again;
※ Chorus
3. Just a glad "good Morning," On a day so drear,
Yet as if by magic Skies seemed bright and clear;
And the one who heard it Passed along her way,
Smilling at the prospect Of a happy day.
※ Chorus
大塚野百合の訳は以下のようです(P75・76 からの転載)。
1. 可愛いかごに秋の花を入れて
暗い部屋に置いたところ、
日の光が部屋にみちて、
その一週間心が明るかった。
微笑んでいる花の美しさに包まれた
素敵な時間をすごすことができて。
(折り返し)
皆で人の役に立つように生きよう。
皆で人を祝福するように生きよう。
小さな親切な行いは
魔法のような力がある。
太陽の光が
最も暗いところを照らすようにしよう。
そうすれば夜中の闇は消えて
最も明るい日が訪れるのだ。
2. 美しい小鳥の鳴き声が響くのを聞くだけで、
心にたまっている悩みごとが軽くなる。
小鳥の鳴き声が天国からの訪れのように響き、
太陽の光、希望と勇気が戻ってくる。
3. 憂鬱な日に、
楽しそうな 「おはようございます」 を聞くと、
魔法にかかったように
空は晴れて、澄んで見える。
それを聞いた人は
今日は幸せな日になりそうだ、と思って
微笑んで道を歩いていた。
(折り返し)の「Scatter beams of sunshine, O'er the darkest way ; Soon the midnight gloom shall change To brightest day.(太陽の光が最も暗いところを照らすようにしよう。そうすれば夜中の闇は消えて最も明るい日が訪れるのだ。)」がこの賛美歌のテーマではないでしょうか?
神様は「悪人にも太陽を昇らせ、正しくない者にも雨を降らせ」るお方です。その神様に倣い、その力を神様からいただいて、暗いところを照らしたいと思います。そしてそれは、「小さいわざ(Little Deeds)」として行われます。小さなかごの中の花をいただいたり「おはよう」というちょっとした言葉かけが、私たちを幸せにしますが、それをさせるのは、全能の父なる神様なのです。
この賛美歌及びそのテーマから、次の聖句を思い浮かべました。ヨハネの手紙一 4章7節です。
「愛する人たち、互いに愛し合いましょう。愛は神から出るもので、愛する者は皆、神から生まれた者であり、神を知っているからです。」
私たちが愛すことができるのは、神様がまず私たちを愛し、その愛が神様から私たちに注がれるからです。その愛を受けた私たちは、互いに愛し合うことができるのであります。そうできるよう祈り求めたいと思います。
讃美歌「小さなかごに」から、このようなことを思い巡らしました。