マッテアとマルコの家

勤務している前橋聖マッテア教会や新町聖マルコ教会の情報及び主日の説教原稿並びにキリスト教信仰や文化等について記します。

『佐久間神父の絵本「ぼく うれしかった」に思う』

 チャプレンをしている玉村のマーガレット幼稚園(認定こども園)で、先日2月12日(水)に誕生会があり、誕生礼拝を捧げました。
 そこで読んだ佐久間彪神父の絵本「ぼく うれしかった」と、その後の子供たちの反応から大きな示唆を得ましたので、そのことを記すこととします。
 当初計画した案は以下の通りです。
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2025年2月12日 マーガレット幼稚園誕生会 「ぼく うれしかった」

○ テーマ  
 ・イエス様は私たちをよく知っていて大切にし、迷子になった連れ戻してくれる羊飼いであることを知り、イエス様に信頼して生きていこうとする心を育む。
○ 中心聖句
 『ある人が羊を百匹持っていて、その一匹が迷い出たとすれば、九十九匹を山に残して、迷い出た一匹を捜しに行かないだろうか。』(マタイによる福音書18:12)

1 導入
○ 誕生者
 <一人一人の誕生者の頭の上に(距離をおく)手を置いて、名前を呼び祝福する>
 今日は2月の誕生会です。毎日寒いですね。皆さんが着ているセーターやカーディガンは何でできているか知っていますが? それは羊さんの毛です。
 羊さんの手遊び歌を知っていますか? だいぶ前にしましたが覚えていますか? やってみましょう。  
○手遊び歌「もこもこひつじさん」
 1 もこもこもこもこひつじさん もこもこもこもこひつじさん
   うでももこもこ うでももこもこ
   おなかももこもこ おなかももこもこ
   あったかいね あったかいね
  2 もこもこもこもこひつじさん もこもこもこもこひつじさん
   あたまももこもこ あたまももこもこ
   ほっぺももこもこ ほっぺももこもこ
   あったかいね あったかいね
  3 もこもこもこもこひつじさん もこもこもこもこひつじさん
   せなかももこもこ せなかももこもこ
   おしりももこもこ おしりももこもこ
   あったかいね あったかいね  

2 絵本「ぼく うれしかった」(井口文秀 絵 佐久間彪 絵 月刊カトリック 保育絵本 こどものせかい2024年11月号)

 今日はこの絵本を読みます。
(園児の様子を見ながら、ゆっくり丁寧に心を込めて読む。)
 <内容>100匹の羊のうち1匹がいなくなったら…。迷子になった子羊の不安と、羊飼いに見つけられたときの喜びが、美しい色彩とやさしい言葉で描かれます。私たちへの神様の愛に気づく、新約聖書のたとえ話の絵本。

3 適応
○ 振り返り
●ちっちゃな羊は何をするのが好きでしたか?・・・元気よく遊ぶのが好き。
●楽しく遊んでいた羊はどうなりましたか?・・・迷子になりました.。仲間からはぐれてしまいました。
●そのときの子羊はどんな気持ちだったでしょうか?・・・さびしい。怖い。不安。etc.
●その後、羊はどうなりましたか?・・・羊飼いのおじさんが見つけてくれました。
●おじさんに見つけてもらった羊はどんな気持ちだったでしょうか?・・・とてもうれしかった。ほっとした。
●仲間の羊はどうしましたか?・・・気がつくと走ってきました。
●迷子の羊を見つけることができたおじさんはどんな気持ちでしたか?・・・ほっとした。うれしくてたまらない。etc.
●どうして羊飼いのおじさんは迷子の羊を見つけることができたのでしょうか?・・・この羊のことをよく知っていたから。この羊のことを大切に思っていたから。

○ この羊飼いは誰でしょう?・・・イエス様です。 では、羊は?・・・私たち一人一人です。
* イエス様は私たち一人一人のことをよく知っていて、私たちを大切に思っています。そして、もし迷子になったら捜し出し、連れ戻してくれます。
 
4 祈り
 父なる神様、私たちを2月の誕生会のために集めてくださりありがとうございます。お誕生日を迎えたお友達をお祝いしてください。
 私たちは羊、そしてイエス様は私たち一人一人のことをよく知っていて、迷子になったら捜し出し、連れ戻してくれる羊飼いです。
 神様、ありがとうございます。そして、私たちがいつもイエス様に従い「神様のよい子ども」として生きることができるようお導きください。
 イエス様によってお願いいたします。アーメン
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 実際の様子はこのようでした。
 最初にホール祭壇のイエス様の前で、2月の誕生者一人一人の頭の上に手を置いて、名前を呼び祝福しました。
 次に、当日の絵本に羊が登場するので、「もこもこひつじさん」の手遊び歌をしました。久し振り(5年くらい前)にした手遊びでしたが、皆喜んでしていました。
 そして、佐久間彪神父の絵本「ぼく うれしかった」を読みました。
 本文は以下の通りです。
「ぼくは ひつじ ぼくは ひつじなんだけど
 あーあ なぜだか こんなに ちっちゃな ひつじなんだ
 でもぼく とんだり はねたり げんきよく あそぶのが だいすき
 それで よく しっぱいしちゃうんだ    
 なかまのひつじがいっぱいいるけど ぼくみたいにちっちゃいのはいない  
 ひつじかいのおじさん やさしいけど ぼくのこと忘れちゃうかもしれない 
 しんぱいだよ ぼく
 でも このあいだ からすと あそんでかわに おっこちたとき
 おじさんは はしってきて たすけてくれたっけ
 だけど ぼく ちっちゃすぎて やっぱり わすれられちゃいそう
 きょうは ちょっと とおいところまで おじさん ぼくたちをつれていく
 おいしい くさの あるところにね みんなみたいに はやく あるけないよ
 ぼく こまっちゃう
 どこまで いくんだろ いわだらけの みち
 つかれちゃった
 ともだちのからすが 「がんばって」って いってくれてるけど
 おじさーん ぼくを おいてかないでねー
  ついた ついた やっと ついた
 わあ おいしそうなくさ きれいなはな すずしいかぜ
 とってもきもちがいい やまのうえ
 おなかは いっぱいになったし さあ あそぶぞ
 たのしいな おもしろいな はしれ はしれ はしれ

 あれ ここは どこだろう
 おじさんも なかまのひつじも みんないない
 おひさまが しずんでいく ともだちの からすも かえっていく
 ぼく どうしよう
 もう もうあるけないよ
 くらくなってきた あぁ あしがいたい 
 さびしい みんな どこに いるの
 ひつじかいのおじさん きっと ぼくのいないこと きがつかないだろな
 もう おうちに かえれないのかな
 さむいなあ くらいなあ こわいなあ
 おやっ あしおとが きこえる
 おじさんだった おじさんだった 
 おじさんが ぼくを みつけに きてくれたんだ
 おじさんの かたに のっかって ぼくは ねむっちゃった
 あっ なかまの ひつじだ
 みんな ぼくに きがつくと はしってきた
 まっててくれたんだね
 おじさん それから みんな みんな
 ほんとに ありがとう

 ぼくは ねむってる
 ゆめのなかで ひつじかいの おじさんが あるいてる
 ちっちゃな ぼくを さがしてる
 しんぱいそうに あるいてる
 とうとう ぼくを みつけた
 おじさんは うれしどう
 やさしい かおが わらってる
 ぼくは おじさんの かたの うえ
 ぼく うれしかった
 ぼく うれしかった」

 子供たちは小さい子も良く集中して絵本を見て、私の話を聞いていました。
 絵本を読み終わり、振り返りの応答の後、「どうして羊飼いのおじさんはこの羊を見つけることができたのでしょう?」と聞くと、「足跡があった」とか「臭いで分かった」等の予想外の答えがありました。
 「この羊飼いのおじさんは誰でしょうか?」と聞くと「神父様!」という答えがありました。私はハッとしました。しかし、表情には出さずに「みんなのことが大好きで見守ってくれるのは?」と聞いたら「イエス様」「神様」という答えが返ってきました。
 「この羊はだれでしょう?」と聞くと、なかなか答えが返ってきませんでした。仕方がないので「この羊はみんなです。イエス様はみんなのことが大好きで、みんなのことをよく知っているから、迷子になったら必ず探し出してくれます」とまとめました。
 最後に、祭壇の十字架に向かい跪き、お祈りをしました。子供たちも跪いて、私が「~イエス様によってお願いいたします。アーメン」と言うと「アーメン!」と声を合わせて大きな声で祈り、誕生会(誕生礼拝)が終了しました。

 佐久間彪神父の絵本「ぼく うれしかった」を読み、子供たちに「この羊飼いのおじさんは誰でしょうか?」と問うと、「神父さん!」という答えがありました。この答えは私に、私自身のこれからの在り方を考えさせました。
 私はこの3月末日で教役者として定年で退職となります。前橋の牧師や高崎・新町の管理牧師は、その任が解かれます。しかし、職位としての司祭は亡くなるまでずっと続き、いや、この世を去っても御国で大祭司であるイエス様と共に聖餐式を捧げると思っています。
 退職後は、これまでは「ぜひ教会に来てください」と言って教会で様々な活動をしてきましたが、これからは自分がもっとこの世界に出かけて行って、ニーズのある人に寄り添ったり、困難や生きづらさを抱えている人を支援したりしたいと思いました。ウェスレーが「私の教区は世界である」と言ったことを思い浮かべます。
 今、私は羊飼いである自分を自覚し、自分の羊はもっと広い世界にいるので現場に出かけて行き、私ならではの経験と賜物を生かした奉仕をしたいと願っています。その具体的内容は、幼児教育にもっと力を入れ、障がい者施設等でのミュージック・ケアを増やし、インクルーシブ教育の推進やその社会実現に向けての活動等です。障害者のアート活動や交流等の支援もしたいと思います。退職まであと1ヶ月少しありますが、祈りながら自分に与えられた使命について考えたいと思います。