マッテアとマルコの家

勤務している前橋聖マッテア教会や新町聖マルコ教会の情報及び主日の説教原稿並びにキリスト教信仰や文化等について記します。

『ロバータ・フラック「Here, There and Everywhere」に思う』

 前々回のブログでポップス曲「君の友だち」から「今もこれからもずっと私たちの友だちであるイエス様」について、先主日は山上の説教の冒頭から「どのような状況にあっても私たちと共にいて、語りかけていてくださる神様」について述べました。
 最近、主なる神様が私たちの周りにおられることを感じさせるポップス曲に出会いました。それが、ロバータ・フラックの歌うビートルズナンバー「Here, There and Everywhere」です。

 ロバータ・フラックは1972年の「愛は面影の中に(The First Time Ever I Saw Your Face)」や、1973年の「やさしく歌って(Killing Me Softly with His Song)」などの大ヒットで知られていますが、私が今聞いているのは、「レット・イット・ビー / ロバータ(Let it be / Roberta )」という2012年に発表された全曲ビートルズのカバー・アルバムです。

 このアルバムの中の「Here, There and Everywhere」は女性の立場で歌詞を変え、herをhisやhimに、sheをheにすることで、新たな曲に生まれ変わりました。
 このロバータ・フラックの「Here, There and Everywhere」 (Live At Carnegie Hall, New York City, NY / 1972)は下のURLで聞くことができます。
 https://www.youtube.com/watch?v=Q3ZqvbQw-YY

「Here, There and Everywhere(Roberta Flack)」の歌詞と訳を下に示します。

Here, making each day of the year
Changing my life with the wave of his hand
Nobody can deny that there’s something there
ここで、一年の日々を作り上げ
彼の仕草が、私の人生を変えていく
誰も否定できない何かが、そこにある

There, running my hands through my hair
Both of us thinking how good it can be
Someone is speaking but he doesn’t know she’s there
そこで、彼が私の髪をそっと撫でながら
二人で、愛がどれほど素晴らしいか思いを巡らせる
誰かが彼に話しかけても、彼は気づきもしない

I want him everywhere 
And if he’s beside me I know I need never care
But to love him is to need his everywhere
どこにいても、彼にいてほしい、
彼がそばにいれば 私の心は何物にも囚われない
だけど彼を愛することは、どこでも彼を必要とすること

Knowing that love is to share
Each one believing that love never dies
Watching his eyes and hoping I’m always there
愛は分かち合うものだと知り
愛は不滅だと互いに信じ合う
彼の瞳を見つめ、いつもそこに映っていたいと願う

To be here, there and everywhere
ここでも、そこでも、そしてどこにでもいること

Let him have him
here, there and everywhere
彼にいてほしい   
ここでも、そこでも、そしてどこにでも

 ロバータ・フラックの歌うビートルズナンバー「Here, There and Everywhere」は、私には単なるラブソングとは思えません。特に下の歌詞です。
「Changing my life with the wave of his hand.(彼の仕草が、私の人生を変えていく)」「if he’s beside me, I know I need never care.(彼がそばにいれば、私の心は何物にも囚われない)」「Watching his eyes and hoping I’m always there.(彼の瞳を見つめ、いつもそこに映っていたいと願う)」
 これらの彼(he)は主イエス様のように思います。イエス様は私の人生を変え、私が何かに囚われることから解放してくださいました。

 先主日の聖書日課のマタイによる福音書5章8節に「心の清い人々は、幸いである その人たちは神を見る。」とあります。
 神である主イエス様を見つめ続けていきたいと思います。イエス様の瞳に私たちは映り、イエス様も私たち一人一人を見つめておられるのです。そのことを心に留め、毎日を過ごしていきたいと思います。
 ロバータ・フラックの歌う「Here, There and Everywhere」から、そのようなことを思い巡らしました。